センター現代文一問一答必修編

感じられ 暗い空間はな 闇のなかでは、私 あらゆる方向から私た  「深さ」は私たちの前にあ 身体全体に浸透する共感覚的な 近代の空間が失ってきたのは、実は 連続窓、ガラスの壁、陸屋根は、近代建 かける。明るい空間が実現するにつれ、視 は測定可能な量に還元され、空間を支配するの いに異なる意味や価値を帯びた「場所性」が空間か うして、場所における違い もたない 深さは、空間的には水平方向における深さをあらわしている この奥行が存在しない。なぜなら、均質空間はどの場所も無性格 と幅は相対化された距離に還元されてしまうからだ。均質空間では、 て、そこにあるのは空間のひろがりだけであり、深さがない。

(注)

1 ミンコフスキー

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ユ (注3) ークリッド的な均質空間ができあがる。 ( 狩 か の う 野 敏 とし 次 つぐ 「住居空間の心身論――『奥』の日本文化」による。ただし、本文の一部を改

フランスで活躍した精神科医・哲学者(一八八五~一九七二) 。引用は『生きられる時間』 による。

奥 おく 行 ゆき である。しかし、均質化された近代の空間には

ピ (注2) ロティ、

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