センター現代文一問一答必修編

第 15 講 小説

第 15講

「 「おのれが、韓信に謀叛をすすめたのか」 と問うたとき、 「私が教えた です」 かれはすぐさまその

次の文章は、 韓信が刑殺されるとき、劉邦 あわれみ、 ――死にのぞんで韓信はなにか言わなかった と、問うた。劉邦には、うしろめたさがあった。 たことは、この時代の人間現象としては奇跡にちかく が、刑吏が韓信の死の直前のことばを告げ とき、劉邦は りうる自由を得た。 ――あいつは、早くか 劉邦は、うしろめたさから解放された。 は、劉邦の功将

かい 通 とう という名がでたな」

司 し 馬 ば 遼 りょう 太 た 郎 ろう の歴史小鋭『 韓 かん 信 しん が 謀 む 叛 ほん の罪に問われ刑殺された事 制限時間

通は劉邦の顔をなめるように観察してから、そうです、とうなずき、

追 つい 捕 ぶ を命じた。やがて小ぶとりの

ら (注2) 叛 はん 心 しん を抱いていたのか。

は (注1) 鉅 きよ 鹿 ろく の太守の謀叛を討伐に行って不在だ 4 分

項 こう 羽 う と 劉 りゆう 邦 ほう 』の一節である。これを

通が縛られて都に

曳 ひ かれてくると、劉邦自身が尋問した。

A さらに声を大きくして、

実施日:

99

Made with FlippingBook - Online catalogs