センター現代文一問一答必修編

第 21 講 小説

次の文章は、三島由紀夫 国分が主将を務めている。本 ある晩のこと、賀川が一人でぶらり のである。  「アルバイトの話はもうすっかりつけてある」と  「単調な仕事ですがね」 と賀川は言ったが、木内はそんなことでは怒らなかった。  「そうさ。単 くらいでいいんだ。学生のアルバイトは、下手に頭を  「また国分が張り切るでしょう」  「あいつは何にでも張り切る。それが いつのいいところだ」  「率先垂範型ですからね」  「結構じゃないか」 それで二人はちょっと黙った。 第 21講 木内は だろう」  剣道部は合宿費の

肥 ふと っていて、色が白くて、顔の造作も大ま

制限時間

捻 ねん 出 しゆつ のために、総出でSデパートへ働きにゆき、中元大売り出

5 分

木 き 内 うち の自宅を訪ねた場面である

賀 か 川 がわ と 国 こく 分 ぶ 次郎は、ともに剣道部に

梱 こん 包 ぽう を手つだうことになっていた。

厚 (注2) 意的で、気持ちよく働ける

実施日:

一 (注1) 視同仁である。

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