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敷きて、あ

あるじ

とはなれり

人すまぬ宿なれ

夜はいをだに寝ら

りてここかしこ繕はす

すびといらせじとて家の前

とをかし

。辺りはよろぼひたる小家たち

枯れたるむぐらをだにひきもはらは

物思ひな

くてかかるところにまじら なば、めづ

おもしろ るべき となめりと思はる

となった。

れ廂は傷んで、

工らしき者を雇って

るようなものは何もない

の前に板塀を作らせるなどは

かかった粗末な家が立ち並び枯れ

ておらず、もし何の憂いもなくて、こ

やっ きたならば、素晴らしくも趣深くも

ことであるようだと自然と思ってしまう。