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第1講  『大鏡』

助動詞「す

助動詞「す」 「さす

使役=~させる。

尊敬=~なさる。お~になる

助動詞「す」 「さす」 「しむ」の

「せ給ふ」

「させ給ふ」

「しめ給ふ」

の形をとる場合、次の二つの可能性があ

使役+尊敬=~させなさる。

尊敬+尊敬=~なさる。お~になる。

特に2の「尊敬+尊敬」を「最高敬語(二重尊敬

に使われると、 主語は帝レベルの高貴な人であることが

役+尊敬」=「~させなさる」になる場合もあり、特に上位

が高い。

1と2の見分けは文脈判断になるので、かなり注意深い読解が必要

ちなみに、

下に尊敬語「給ふ」などが付かず、単独で「す」 「さす」 「しむ」が

「使役」の意

になる。

㋐は、 「求めさせたまひし」とあり、 「させたまふ」という形は「使役+尊

判別が必要だが、ここでは問い自体が「誰の誰に対する動作か」というものなの

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